誰の心にも多かれ少なかれ存在しているであろう懐古のココロをくすぐる流行りもの。

そこにベタ人情ドラマが追加され、パワーアップ。
ALWAYS 三丁目の夕日。
ホームページ日記にも書いた通り、見に行ってきた。
電気冷蔵庫の出現で用ナシになってしまった氷屋さんには、
一抹の切なさを感じた。
「戦争の話はもういいよ!!」 という子供のセリフ。
今も昔も一緒である。
よく言われる話だが、いつの時代もオトナの「最近の若者は」的発言は存在するのだ。
それにしても流行っている。
メディアが仕掛けているともいう。
ま、この際そんなことはどちらでもよい。
仕掛けるから流行るのであり、流行っているから仕掛けるのだ。
冬ソナ・韓流ブームの流れと合流する部分も、この映画にはある。
懐かしいって心地いいからな。
さて、
この映画の予告編を観たとき真っ先に思ったこと。
「オトナ帝国?」
クレしんのオトナ帝国を思い出したのである。
しんちゃん好きの自分としては、
(勢いで暴露しておくと、「○時に××に集合」といったメールに「ぶらじゃー」と返信したり、
「ありがじゅっぴき」というお礼のメールを入れたり、
稀に好評・大抵不評である私の行為は全てしんのすけのパクリです。)イメージ似ていると思ってしまったからには三丁目も観てみないわけにはいかなかったわけで。。

オトナ帝国とは、
― 大人の男が泣くアニメがある ―として話題になった
『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』
(2001年公開)
である。
ケンとチャコ率いる秘密結社「イエスタディ・ワンスモア」の策略により
20世紀の「匂い」にやられた大人たちを、かすかべ防衛隊が救う という
ちょっとあらすじを聞いただけではくだらなさ満点な印象を持ちかねない。
が、しかし、
ヒロシの半生回想シーン、そして「おれの人生はくだらなくなんかないっ」と叫ぶ姿に、
自分自身をオーバーラップさせた中年オヤジ達が泣いた。
もちろんオヤジだけではない。
ツボをおさえた多くのセリフが全編にちりばめられ、
とにかくオトナ全般の涙を誘った。
ラスト、東京タワーでのしんのすけの言葉は、名台詞と称されることも少なくない。
(三丁目のほうが泣き易い出来であるので、
下手に涙だけを期待してこれからオトナ帝国に取り掛かるのはおすすめしないが。)
後々調べてみると、やはりオトナ帝国を思い出した人がちらほら。
漫画版の三丁目はオトナ帝国より前であるが。
ま、順番はどうでもよい。
三丁目鑑賞後もやはり、
昭和ノスタルジー 及び
家族愛 というキーワードにおいて一致するために、
ついつい比較してしまう。
ただ、キーワードは同じでも伝わってくるメッセージは並列ではない。
> という個人的な判断(湿っぽいメッセージを映画に見出すのは好きではないのだが。)
現在の三丁目ブームそのものが、
オトナ帝国で「イエスタディ・ワンスモア」が仕掛けたノスタルジー病とも重なる。
「イエスタディ・ワンスモア」の主張も 一言で悪と片付けられるものではなく。
単なる憎むべき悪役 にはなり得ないケンとチャコ。
家族とみんなと生きたいしんのすけ
オトナになりたいしんのすけ
キレイなおねいさんといっぱいお付き合いしたいしんのすけ
子供にもわかる直球メッセージでもあり
ついついオトナが深読みできちゃうメッセージでもあり。
この前TVで
戦国大合戦
やってたけど、
(→オトナ帝国と並べて語られることの多いクレしん映画。
しんのすけの「きんちょう(金打)・・・」が泣かせる。)オトナ帝国も年末スペシャル or 年明けスペシャルあたりでまた放映してほしい。
しかも思い切って9時枠。いいタイミングと思うのだが。
三丁目・三丁目ブームで、何かしらの感想を持った人は
もうひとくち
オトナ帝国もいかがでしょう。
posted by uratomato at 00:50| 東京 ☀|
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